行政書士 記述式問題の勉強法 0点を免れるには結論とキーワード?
はじめに
行政書士試験には、択一式問題の他に
記述式問題が出題されます。
行政法から1問、民法から2問出題され
配点は各20点で合計60点。3問とも
問題で指定された論点の文章を45字以内で
纏める問題です。(なお、問題文は
全て「40字前後で」と記載されています。
私が拝見した合格者方々のサイトでは
「記述式抜きで180点以上を目指すべき!」
と提唱される方も何人かいらっしゃいますが、
私の経験では一般知識でかなりの高得点を
確保出来なければ(12‐13問正解?)達成は
かなり難しいでしょう。
よって、記述式でもある程度の得点を確保して
合格点を目指すのが正しい道と言えます。
今回はそんな、行政書士試験の記述式問題に
ついて解説して行こうと思います。
出題形式や効果的な勉強法は?
行政書士の記述式問題は、一つの事例を
紹介してそこから様々な角度からの文章の
記述を要求されます。例えば、
- どんな訴訟を提起すべきか?
- 目的達成の為にどんな法的主張をすべきか?
- 何を理由にどんな法的主張が可能か?
と言う様な形です。
問題を見た時に「これは○○だな」と
正しい答えが浮かぶ事もあると思いますが、
文章にしようとすると思い浮かばなかったり
40文字程度に纏められなかったり…と言う
事も多いでしょう。
よって、記述式問題に対応する為には
頭にインプットした知識を文章にして
アウトプットする練習を積む必要が
出てくるのです。
文章を書く感覚を養うには練習を重ねる
事が必要。過去問や予想模試などのみでは
どうしても足りません。
よって、個人的には記述式専門の問題集を
揃えて数多いパターンの問題を解く事が
有効かと思います。
私が使用した問題集はこちら。問題の解答には
「どの文章を書けば何点」と採点基準も示されて
おり、重要視するキーワードや事柄も分かる様に
なっています。
最初の内は
「浮かんだ答えを文章に出来ない!」
「長くても30文字位にしかならない!」
という様な事になるかもしれませんが
(私もそうでした)、慣れない内は
解答の模写でも構わないので、とにかく
「文章を書く」作業に慣れる事に
専念しましょう。
それを続ける内に徐々に問題から
適切なキーワードを選択し、40文字前後に
文章を纏める力も付いていきます。
最近5年間の出題傾向はこちら
実施年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
第44問 | 確認の訴え | 行政指導 | 無効等 確認訴訟 |
行政指導 | 義務付け の訴え |
第45問 | 契約の追認 | 共有 | 詐欺と 契約の解除 |
債権譲渡 | 信義則 |
第46問 | 贈与契約 |
第三者の為に |
背信的 悪意者 |
建物管理責任 | 債権者 代位権 |
高得点を確保するコツは?
記述式問題で得点確保の為に頭に入れる事は
- 結論を間違えずに書く
- 漢字間違いを極力避ける
- 文章の運びはガイドライン通りにする
という事です。
記述式問題の採点基準は非公開となって
いますが、「被告とすべき相手」等の
キーワードが正しく書けていれば4‐8点
程度の部分点が貰えると言われています。
しかし、譬えキーワード一つ一つが
合っていても結論部分がが間違っていると
(例えば、提起すべき訴訟が間違っている
等)0点となってしまう可能性が非常に
高くなるので、問題文ではまず一番最後の
部分をチェックする様にしましょう。
そして、答えが正しくても漢字の誤字が
あると減点される可能性があるので、
正しい漢字に自信の無い語句は平仮名で
書いても良いと思います。
そして、記述式問題では問題文の最後に
どの様に文を書くかひな形の様なものが
示されることが多いです。
(例:「誰を被告として、何を理由に、
どんな訴訟を提起すべきか」等)
そして、文章を書く時は極力それに
沿った文章にすることが大切です。
(上の場合なら「○○を被告として、
××な事を理由に、△△訴訟を提起
すべきである」という様に)
ここを自分流に変えたりすると、
それを理由に減点される可能性が
あります。推測ですが、「書き方を
提示しているのに従っていない」
と悪印象を持たれて減点対象に
なっているのかもしれません。
この様に、記述式では加点を
目指すだけでなく減点の要因を
無くしていくことも必要なのです。
まとめ
この記事では主に、
- 記述式では専門の問題集を使い文章を
書く感覚を養うべし - 結論を間違えない様に、
まず問題文の最後をチェックする - 漢字間違いの原点が無い様に、
自信のない時は平仮名で書く - 文章の書き方は、問題文の形式をなぞる様にする
と言う事を書かせて頂きました。
問題を解く際は、どちらかと言うと減点を
避ける方に重点を置いて、出来るだけ得点を
確保しましょう。
ここまでお読み頂き有難うございました。
行政書士の記事一覧はこちら